「集合住宅のバルコニーからコンサートってアリ?ナシ?」
日本を旅行する外国人は日本の住宅街がとても静かなことに驚くようです。斯様に静けさを好む人には迷惑、あるいは特殊な音楽活動だからと是認するか評価が分かれると思わせられる事がイタリアのトリノであります。トリノ市街の集合住宅に住む音楽家2人組が10年以上自宅バルコニーから開催しているコンサートを巡る騒動、いわばバルコニー・コンサート騒動とでも言いましょうか。それではこれに関するFanpage.itの記事を要約しながら翻訳したので見てみましょう。
「告発されたバルコニー・コンサート:公共の静寂を乱したので罰金」
10年前から2人組アーティストPunk Lirico、オペラ歌手Daria SpadaとパンクのギターリストMaksim Cristanは2011年から毎日曜日トリノの中心部にある自宅のバルコニーでコンサートを行っています。彼らの公演は400種類以上、詩人やシンガーソングライターなど様々なジャンルのアーティスト1,000人以上も招待され共演したことがあります。彼らの音楽活動は2014年からLonely Planetのガイドブックに“おすすめの体験”として載っているため広く知られていますが騒音で告発されて2019年1月から裁判になっていました。彼らの音楽活動は公判中なので今のところトリノ市が企画するイベント“Musica nei Cortili”(中庭音楽)から除外されています。
問題がこれだけではありません、既定のデシベルを超えたため罰金1240€(約15万円)もあります。「大音量になったのは聴衆の拍手が原因で音楽ではない」とはダリアの弁。とはいえ罰金は罰金なので彼らは払わなければなりませんでした。さらに別の問題も。Maksim曰く「マンションの管理人は住んでもいないのに僕たちの家のバルコニーが崩落しそうだと申告したんだ。そんなこと全然なかったのに。」とはいえ市の規定で義務的にバルコニーの改築をする必要がり、結局12,000€(147万円)以上かかった。今や「市内で唯一規定を満たしたバルコニーだと思う」(Daria)
Dariaはターラント出身の力強い声を持つオペラ歌手。作家兼シンガーソングライターのクロアチア人Maksimは2001年~2006年まで路上ライブ活動をしていた。この2人が出会ってPunk Liricoを結成し、いまやオリジナル・バルコニー音楽活動ですっかり有名になり、彼らのバルコニー・コンサートには大勢の人たちが集まる街の名物になった。ロックダウン期間中はやめていたバルコニー・コンサートは他のアーティストを迎えて小規模に再開した。ちなみに裁判は現在も継続中だが、2人には悪くない展開らしい。訳注:良かったね。
(訳ここまで)
さて、このような音楽活動、あなたは好きですか?
バルコニー・コンサートの住所:Via Mercanti 3
YouTubeで彼らのコンサートを見ることができます。たくさんあるので最近のものから幾つかをピックアップしました:
https://www.youtube.com/watch?v=HOyiYAh40dM (2019年11月24日)
https://www.youtube.com/watch?v=-Kh7CNWGggg (2019年11月10日)
https://www.youtube.com/watch?v=Atfj5m-qLiI (2020年6月21日)