「サンレモ音楽祭2023に向かって」
慌ただしいものでもう師走。12月といえば恒例クリスマス商戦ですが最近状況が変わってきました。イタリアでもすっかり定着したブラックフライデーでプレゼントを買う人が絶賛増加中なので路面店は大変です。そして今年はインフレのためプレゼントを買わない人たちがあちこちに発生しています。またクリスマス休暇を利用する旅行客の目的地も「ローコストで行くクリスマス休暇の旅」が人気。クリスマスの時期は宿泊代など高額になるのですが、一日の費用35€未満で行かれる場所として最適な目的地はバングラデシュ(ついでにインドや中国も)、次いでジョージア、三番目がネパールと某記事では勧めています。因みに治安はあまり考慮されていません。そういえば先日、厳戒態勢下にあるベル―でイタリア人観光客30人~40人が足止めされているとイタリアの外務省が発表しましたね…
もう一つ12月の恒例行事、サンレモ音楽祭2023(2月7日~11日)の参加メンバーが発表されること。異例の3年目に突入のアマデウスが芸術総監督兼MCとイタリアきってのインフルエンサー、キアラ・フェラーニがサブMCを務めることを自身のインスタで明らかにしました。新型コロナ禍であってもキアラがコーディネートしたカフェがミラノ中心部に期間限定でオープンしたとき、大勢の女性ファンが殺到しました(男性記者にはイマイチだったようで…)。シンガーソングライターのBaby Kの曲「Non mi basta più」に特別出演したときのMV(https://youtu.be/4Rp6netehE4?list=RDMM4Rp6netehE4 )も、とにかく彼女のコーディネートはカワイイ、そしてとても“今”の空気感を反映しているのでどんな演出になるかビジュアル的にも実に楽しみです。キアラの出演は最初と最後の晩です。キアラについて先に書いてしまいましたが音楽祭全体で通じてサブMCを務めるのは超ベテラン歌手兼俳優のジャンニ・モランディ、出演日は未定ですがフランチェスカ・ファニャーニもサブMCです。
さて参加歌手に関してはWikiの
https://en.wikipedia.org/wiki/Sanremo_Music_Festival_2023 あるいはRaiの公式HP
https://www.rai.it/ufficiostampa/assets/template/us-articolo.html?ssiPath=/articoli/2022/12/Sanremo-2023-i-22-Campioni-in-gara-cc86308c-52cc-4809-be2b-b098ab362cb9-ssi.html
で公開されているのでそちらをチェックしていただきたいです。通称“Big”部門はベテラン歌手が競ういわば王道で、それに対して“ヤング(新人)”部門、いずれも参加歌手の年齢やキャリアは一切考慮されません。アマデウスら一握りの関係者が参加希望歌手の未公開の新曲を聞いて参加有無を決定するので、まさに実力一本勝負なのです。とはいえ当然ですが歌唱力があり歌手としてキャリアが長い人が選ばれることが多いですけれど。今回は日本でも有名なGiorgiaジョルジアやMarco Mengoniマルコ・メンゴーニ、長いブランクを経て歌手活動を再開したArticolo 31アルティーコロ31(90年代に圧倒的な人気を誇ったヒップホップ二人組J-AxとDJ Jadは2006年にデュオとしての活動を休止、2018年に再開)やPaola & Chiaraパオラ&キアーラ(姉デュオの「Amici come prima」は1997年のサンレモ音楽祭ヤング部門で1位、2013年に活動休止、2022年に再開)、イタリア的情熱の恋愛歌が専売特許のロックグループModàモダ、哲学的な詩を歌うラッパーMr. Rainミスター・レイン、MåneskinマネスキンのフロントマンDmiano Davide作詞の歌を歌うMara Satteiマーラ・サッテイ、シンガーソングライターGigi D‘Alessioジジ・ダレッシオの息子LDA、若いけれどパンチが効いた歌唱力でマルコ・メンゴーニとデュエットしたMadameマダムなど必聴歌手が目白押しです。今からワクワクしますね。
Sannremoo2023のnewsをもって今年最後のコラムとしたいと思います。今年1年どうもありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。
Auguro un felice anno nuovo, pieno d’amore e di pace a tutti!
(皆様にとって平和で愛に満ちた幸せな新年になりますように!)